インフルエンサーマーケティングという言葉、よく聞きますよね。インフルエンサーに自社の商品を発信してもらう事で認知度を上げるといういわば広告のようなものです。しかしSNS上で多くのフォロワーを囲うインフルエンサーに宣伝してもらう事は、少しづつ扱いにくいものになってきました。なので今回はインフルエンサーマーケティングを自社で企画から始めるメリットとやり方を紹介したいと思います。

インフルエンサーマーケティングとはpaid media?それともearned media?

インフルエンサーマーケティングをなんとなく露出を増やす広告もしくはプロモーションに賑やかしという扱いでやろうとして考えている方も多いのではないでしょうか。

一旦、インフルエンサーマーケティングがpaid media、earned media、owned media、Shared Mediaの中で、どれに属するか考えて見ましょう。

  • paid media…新聞やTV、雑誌、ウェブサイトなど広告枠への掲載費を払って自社の認知を広げたりするためのメディアのこと。
  • earned media…PRや広報、パブリシティ活動、インフルエンサー・リレーション、フォロワー・リレーションなどによって、企業や生活者からの信頼の獲得が必要なメディアのこと。
  • owned media…自社発行のパンフレットやカタログなど、Webに限らず自社で保有するメディアの総称のこと。
  • Shared Media…生活者によるオフラインでの口コミや、ソーシャルメディア(SNS)での投稿や拡散されたコンテンツのこと。

インフルエンサー≠広告メディア

「paid media」だと考えると、インフルエンサーは広告メディアという扱いになり、タイアップ記事と同じような扱いになってしまいます。リーチとインプレッションをお金で買い、自社サービスと親和性が高いかを判断して選定するような感じでしょうか。

一人の人間であるインフルエンサーに広告枠になってもらうのは少し違う感じはしてしまいます。一人の人間であるインフルエンサーが第三者として、どう発信するかPR的な要素(earned media) も多分に含まれます。また、Shared Mediaの要素も含まれるでしょう。

もし、インフルエンサーが広告枠として情報を発信すると、その情報を受け取る側からしてもイメージは、よほど合致していない限りは双方イメージダウンに繋がりかねません。

インフルエンサーマーケティングを実施する方法

インフルエンサーマーケティングと聞くと、「胡散臭い」「難しい」というイメージを持つ方も多いかもしれません。インプレッションを買うイメージのインフルエンサーマーケティグは、確かに胡散臭いですよね。特にステルスマーケティング(ヤラセ行為・サクラ行為)と相まって胡散臭いイメージがある方もいるでしょう。

自社のサービスや商品と親和性の高い方と協力して、企業-インフルエンサー-コンシューマーがwin-win-winの関係になるようなインフルエンサーエンサーマーケティングは決して悪い施策ではないでしょう。

インフルエンサーマーケティングの実施方法としては4通りあります。

  1. 自社で企画して、既存顧客やユーザーに直接依頼する
  2. 自社で企画して、インフルエンサーになりえるSNSアカウントを探して依頼する
  3. 代理店に企画を依頼し、インフルエンサーの選定から実施まで依頼する
  4. インフルエンサープラットフォームを活用する

以前にTwitterのフォロワーの集め方を紹介しましたが、インフルエンサーになるまでSNSを運用していくことはとても長く労力が必要になります。

企業はすでに影響力のあるインフルエンサーを活用して商品の認知度を高めようと思いますよね。ここ最近ではインフルエンサーの扱いがどんどん難しくなってきました。理由は二つあります。

インフルエンサーマーケティングが難しい2つの理由とは?

1.インフルエンサー施策の価格が上がってきている?!

ひとつ目は価格です。テレビよりもSNSが力を持ち始めました。この先このパワーバランスは更に変化していき、SNS上でのインフルエンス力の価値が上がっていきます。そうなると同時に当然ながらインフルエンサー活用の単価も上がっていきます。ある情報では現在すでに数千万円で契約されている案件があると言います。

インプレッション主義から脱却できるかで、価格や方向性は変わってくるでしょう。インプレッション主義ではなくなったとき、インプ至上主義の専門会社やインフルエンサーは境地に立つかもしれません。

2.インフルエンサーのマネジメントや関係性が難しい?!

ふたつ目はインフルエンサー自体が気に入ったものしか発信しないようになってきたという事です。

以前のTwitter運用のノウハウの記事でも紹介しましたが、インフルエンス力というのはフォロワーの数ではなく、フォロワーの質(エンゲージメント数)で評価されるようになっています。

インフルエンサーとしてもただフォロワーが多いだけでは価値のないアカウントになるので、自分が本当は良いと思っていないものは発信しなくなってきました。インフルエンサーマーケティングを行おうとしたときに、まずはそのインフルエンサーに価値を感じてもらえないと、そもそも契約自体がうまくいきません。

少しずつ健全になってきているとも言えるでしょう。

自社でインフルエンサーを企画するメリット

インフルエンサーマーケティングを行うにあたり、自社で動くか、PR活動の要素も含めて動くことで、自社の製品に興味を持つフォロワー(見込み客)を囲うことができます。これはインフルエンサーに依頼をするよりも圧倒的に利便性が高く、コンバージョン率も高くなります。なので時間はかかりますが、PR的なことも理解しメディアやインフルエンサーとリレーションを築くことのできる企画会社や自社でインフルエンサーを企画することをお勧めします。

自社用インフルエンサーの作り方

では実際にどうやって企画を進めていくのか。

まずは媒体を決めましょう。

単体でもいいですし、複数の媒体を活用しても構いません。例えばファッションや家具など写真の投稿が多くなるのであればInstagramがいいです。Youtubeで動画として発信しても構いませんし、TikTokで短編動画を作り、そこから他の媒体に流すこともいいと思います。そして何をするにも拡散力のあるTwitterアカウントは利用するべきです。

運用するコンセプトを決めて運用しましょう。

あとは自社に通じるコンセプトとコンテンツの内容を考えて運用を始めるのみです。運用や企画は信用できる企画会社やマーケティング会社と一緒に行うことをおすすめします。

自社用インフルエンサーの運用方法

次に運用方法です。Twitterアカウントの運用方法は以前の記事(Twitterのフォロワーの増やし方)に書いていますのでそちらをご覧ください。

独自性のあるものかつ、持続するためにできるだけに苦にならないコンテンツを発信しましょう。

なぜなら中長期的な継続が必要だからです。運用するアカウントは誰のために何をしたいのか?という運用する目的とターゲットをはっきりさせないとブレてしまいファンがつきません。

YoutubeやInstagramでもそうですが、他のインフルエンサーとコラボ企画を行う事をお勧めします。

インターネットの普及により、人は日々たくさんの情報にもまれています。

現在は、数多くいるインフルエンサーの中から、この人の情報を信じるというように、世の中はどんどんとコミュニティ化しています。

0からたくさんのファンをつけようと思っても、後発的には難しくなっています。そのなかで最近、飛躍してきたインフルエンサーは他のインフルエンサーとコラボ企画を重ねることによって相手のファンの中から自分と二股させるようにファンを構築していっています。

例えば格闘家の朝倉未来さんはYoutubeを始めてわずか8ヵ月ほどでチャンネル登録者数が42万人まで伸びています。

Instagramでもバーチャルモデルが他のインフルエンサーとコラボを重ねることでインフルエンス力を持ち、広告媒体としてマネタイズをするというビジネスモデルが近年注目されています。

最終的に認知だけでなく、自社アカウントのフォロワー数も伸ばしたいのであれば、効率よく先行投資して企業アカウントを成長させる技も検討することをお勧めします。

まとめ

  • 外部のインフルエンサーを扱うには商品の良さとコストが必要
  • 自社インフルエンサーを作る時に媒体選びが肝心(Twitterは必須)
  • 独自性のあるコンテンツかつ継続しやすい設計をする
  • コラボ企画に先行投資し、飛躍させることも検討する

企業アカウントなので誰とコラボするのか、どうやったらコラボできるのか、その後に多くのファンを囲えるだけのコンテンツなど、考えないといけない点も複数あります。

ですが冒頭に述べたように、自社でインフルエンサーを一から作るのはとても価値があるものになるのでぜひ頑張ってみてください。