現在では、企業発信によるTwitterでのキャンペーンが、当たり前のように行われています。企業の3割から4割が、Twitterをマーケティングや宣伝活動に利用しているともいわれています。

キャンペーン内容が面白いものであれば、爆発的な勢いで拡散されることも、決して珍しくはありません。

多くの企業が、Twitterを駆使して、ブランディングや宣伝に成功しています。本記事では、Twitterで実施された、面白いキャンペーン事例を5選紹介します。

Twitterにおける面白いキャンペーン事例①「ケンタッキー・フライド・チキン」

ケンタッキー・フライド・チキンは、2015年9月、非常にセンセーショナルなキャンペーンを敢行しました。

応募者の中から、抽選で3名に、「オリジナルチキン1年分をプレゼントする」というもの。

具体的には、オリジナルチキン365個分の引換券がもらえるという内容です。計6,392名のTwitterユーザーがキャンペーンに参加。

たいへんな盛り上がりを見せていました。

クレバーだったのは、応募条件が「引用リツイート」であったということ。

リツイート文には、ケンタッキー・フライド・チキンに対して好意的なサイテーションがありました。

Twitterにおける面白いキャンペーン事例②「ペプシ」

ペプシは、インスタントウインキャンペーンとして、「本田圭佑選手とのじゃんけん」を実施しました。

「#本田とじゃんけん」というハッシュタグが設定され、広く拡散されたキャンペーンです。

ユーザーは、ハッシュタグで、動画内の本田圭佑選手が「グー・チョキ・パー」から何を出すのか予測します。

つまり予測が当たれば、本田圭佑選手に勝てる、というものです。

本田圭佑選手は、動画内で常にペプシNEXのペットボトルを手にしていました。

したがって、多くの人々がペプシNEXの存在を再認知したと予測されます。

本田圭佑選手と疑似的なコミュニケーションを取れるという点は、ユーザーから大きな反応が得られていました。

「また、(じゃんけんであるとはいえ)本田圭佑選手に勝てるかもしれない」、という一種の優越感を煽った部分もありました。

本田圭佑選手のコメントもふんだんに用意されており、勝敗次第で内容も変わります。

これは、同一ユーザーが、複数回じゃんけんにチャレンジする動機付けとなりました。

キャンペーン期間中は常に注目を浴び、一時はTwitterのトレンドにも入るなどしています。

また、YouTubeには、本田圭佑のコメントや仕草を改変した動画が投稿されるなど、別なプラットフォームへも飛び火しました。

Twitterにおける面白いキャンペーンとして、大成功をおさめた事例と言えるでしょう。

Twitterにおける面白いキャンペーン事例③「ファミリーマート」

販促やブランディングではなく、マーケティングや着想を求めたキャンペーンです。

「twitter on おむすび」と称し、「食べたいおむすびの具」を募集しました。

うち、3種類を商品化する、というものです。

もちろん副次的にブランディングや販促にもなりましたが、アイデアとニーズを回収できている部分が大きいです。

合計で約4,000件のアイデアが寄せられ、大成功と言っても過言ではありません。

ちなみにキャンペーンが実施されたのは2010年10月。

ようやくTwitterが日本に定着し始めたころです。

つまりこのようなかたちのキャンペーン自体、当時としては非常に目新しいものでした。

というような背景もあり新しいキャンペーンのかたちとして、各種メディアにも取り上げられています。

Twitterにおける面白いキャンペーン事例④「アイティメディア」

アイティメディアは、「スマホあるある!5万円キャンペーン」を実施しました。

スマホに関連づいた失敗談をツイートするだけで、5万円分のAmazonギフト贈呈の抽選に掛かるというものです。

ユーザーに掛かる手間が小さい一方、リターンが大きかったため、大成功を収めました。

また、テーマ自体が誰にでも参加できるものであるというところも成功要因だと考えられます。

376件以上の投稿を受けているというデータが残されています。

また、アイティメディア公式アカウントは、新規フォロワーを大量に獲得。

キャンペーンにより、フォロワーは従来の1,3倍まで伸びました。

当時はまだ知名度の低かったアイティメディアが、著名企業になるきっかけとなりました。

Twitterにおける面白いキャンペーン事例⑤「前澤友作」

おそらくTwitterを利用した面白いキャンペーンとして、もっとも注目されたものです。

2019年1月、ZOZOTOWNの社長である前澤友作氏が、リツイートとフォローを実施したユーザーへ抽選で100万円を贈呈しました。

キャンペーンは日本中を席巻。

ニュース番組や各種メディアなどでも、幅広く取り上げられました。

また、リツイート数は480万回を突破。

これはTwitterにおけるリツイート数の世界記録になっています。

また、「100万円をプレゼントするユーザーの選定方法」にも注目が集まりました。

具体的な使い道を示している、およびその使い道が前澤友作氏にとって魅力的であるという判断基準でした。

以後、このようなキャンペーンをおこなう企業や個人が激増。

また、2020年1月にも、総額10億円、100万円を抽選でプレゼントするキャンペーンを実施していました。

前代未聞の内容である当該キャンペーンは、前澤友作氏本人、およびZOZO自体の知名度向上に大きく貢献しました。

なお、2020年にも「お年玉」と称して、同様のキャンペーンを実施しています。

まとめ

本記事で紹介した、Twitterにおけるキャンペーンの成功例は、ほんの一例です。

他にも数多くのキャンペーンが実施され、そして成功をおさめています。

とはいえ、一方で空振りに終わったキャンペーンも数多くあります。

Twitterにおけるキャンペーンを成功させるには、Twitterユーザーの心理を刺激するような要素が必要となるでしょう。

特にケンタッキー・フライド・チキンは、リターンの大きさから、大きな関心を引き寄せました。

Twitterユーザーに何をギブできるのかが、キャンペーンの成否を分けるでしょう。