MECEとは
MECE(ミーシー)とは、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの頭文字を繋げて作られた言葉で、ロジカルシンキングの基本的な考え方になります。ロジカルシンキングの真髄とも言われているMECEは、職種や業種問わず、ピンチの時にあなたを助けてくれる思考方法になるかもしれません。
MECEの意味
Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの頭文字を繋げて作られた略語がMECEです。
Mutually Exclusive…相互排他
相互に排他的。両方を兼ねる状態がないさま。同時に実行できないさま。一方を選択すれば、他方を棄却しなければいけないさま。
はてなキーワード
Collectively Exhaustive…包括的
全体をひとつにまとめること
はてなキーワード
つまり、「モレなく、ダブりなく」という意味です。簡単そうですけど、この「モレなく、ダブりなく」という考え方を実践しようとすると意外に難しいんです。
MECEを作った人は誰?
MECEという言葉は、実はもともとはマッキンゼー・アンド・カンパニーの社内用語でした。マッキンゼー出身者は世界各地で活躍している多い印象がありますよね。
マッキンゼー出身者が優秀と言われる要因が、「本当の問題は何か?」「本当の問題の正しい解決策は何か?」を考える課題解決する力と言われています。
私が在籍していた会社では、元マッキンゼーの方に入社したら研修の一環で、講義をしてもらう機会がありました。私は初めてその時にMECEやイシュー(issue)という考え方を知りました。
もともとロジックを積み上げて、企画などは行っていても、その時に聞いたMECEの「漏れなく、ダブりなく」という考え方は、非常に新鮮だったのを覚えています。
書籍でも「マッキンゼー流」などと書かれた本もよく見かけますが、マッキンゼー出身者は徹底的にこのMECEやイシュー(issue)を実践する問題解決方法を学ぶようです。
イシュー(issue)とは仮設のことです。
MECEの漏れなく、ダブりなくとは?
簡単な例は、血液型で考えてみましょう。
問題:下記のグラフはMECEと言えるでしょうか?

「A型」「B型」「O型」「AB型」「不明」は、ダブりなく漏れなく、わけられていると言えるでしょう。
問題:下記はMECEな分け方と言えるでしょうか?
社員を働く時間と働く場所で分ける
・フルタイム
・在宅ワーク
・時短
上記は漏れもあり、ダブりもあるような気がしますね。時短でもフルタイムでも在宅ワークをしている人は、ダブってしまっています。男性と女性に分ける、新卒入社の社員と中途入社の社員に分けるはMECEな分け方と言えるでしょう。
MECEを意識した、「漏れなく、ダブりのない思考」を実践することはなかなか難しいですよね。
初めの一歩として、下記の分け方から挑戦してみましょう。
- 2軸
- 3軸
- 質と量
- 効果と効率
- 短期・中期・長期
- 過去・現在・未来
MECEまだよく分からない!と思った人には、ビジネスマンのために仕事に役立つフレームワークがたくさんあります。問題解決をフレームワークを使って考えるといいでしょう。フレームワークとは漏れなく、ダブりなく思考を整理するためのものです。
ぜひ、フレームワークを活用しましょう。フレームワークは、MECEをもとに作成されていると言っても過言ではありません。つまり、MECEとはロジカルシンキング、さらにはフレームワークの根本的な概念とも言えるでしょう。
フレームワークを使ってMECEを実践しよう
よく使われるフレームワークは、洗練されています。フレーワークの枠に当てはめていくだけでMECEを実現できます。
要素を分解するフレームワーク
- 4P
- 3C
- SWOT分析
流れをみるフレームワーク
- AIDMA
- バリューチェーン
対比するフレームワーク
- ポジショニングマップ
マーケティングにおけるMECEの重要性
マーケティング部門など一部の人に特別に必要なスキル・思考というわけではなく、多くのシチュエーションで役に立つMECE。
問題を解決する方法を探すために、特にMECEの考え方は重要になります。
では実践してみましょう。
MECEを使って下記の問題を解いてみよう!
ある居酒屋が売上に困っています。売上を伸ばすためにどうしたらいいでしょうか?
回答は次回!